郡山の終活専門
ご本人のために
ご家族のために
大切な人のために。
親身に寄り添う行政書士です。
Taiko Ishii Administrative scrivener office.
2024.08.29
認知症の進行や障害などで判断力が損なわれている方々に後見人をつけてサポートし、詐欺やトラブルから本人を守るのが後見制度です。
後見開始の審判をするには、家庭裁判所は、本人の精神の状況について鑑定をしなければなりません(家事事件手続法119条1項)が、明らかにその必要がないと認められるときは省略することができます(同条ただし書き)。
後見が開始されるとご本人の行為能力が制限されてしまうという側面もあるので、慎重を期するために鑑定という厳格な手続きが求められていのでしょう。
令和5年度の成年後見関係事件の概況によると、鑑定を実施したのは約4.5%にとどまります。申立時に提出される診断書などの内容によって「明らかにその必要がない」と判断されることが多いということですね。私が担当する方々も鑑定を実施した方はいません。
家庭の法と裁判第51号にこの鑑定について2件の判例が掲載されていました。
一つ目は、鑑定をせずになされた後見開始の審判は違法で、本人が鑑定を強く拒否していて鑑定の実施は困難として後見開始の申し立てを却下(令和5年(ラ)第1676号R5/11/24東京高裁)。
二つ目は、鑑定が出来ないとして申立てを却下した審判を取り消して差し戻した事例(令和4年(ラ)第2021号R5/3/20東京高裁)。
どちらも親族間の対立がうかがわれます。本人を保護するための制度ですが、本人を取り巻く親族に左右されてしまいがちです。
「本人のため」とは何か。常に問いながら後見業務に取り組んでいます。